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2022.07.22

2022年度上半期最大ECセール「618商戦」レポート

 

例年通り2022年も上半期最大規模のECセールイベント「6・18商戦(以下618と記載)」が開催されました。しかし、今年の618は、例年と比べて大きな成長が見られず「過去最も寂しい618」とまで呼ばれています。何故そのような結果となったのでしょうか。今年の商戦の様子を、データと共に振り返りながらご紹介します。

 

 

618商戦とは?

「618商戦」とは、中国大手EC企業である京東(JD.com)が、毎年”6月18日”に開催する大型ECセールイベントです。京東を運営する京東商城の設立日”6月18日”にちなんだイベントで、当初は京東だけで行われるイベントでしたが、その盛り上がりから他の大手ECプラットフォームも同時期にセールを開催するようになり、今の様なEC業界全体が活気づく商戦となりました。中国ECプラットフォームの年間売上20%を占める売上が、この618によるものと言われています。

 

もっとよく知りたい方はこちらの記事も合わせてご覧ください

▶「11月11日(W11)」だけじゃない、中国の一大ECセール日「6月18日(6.18)」

 

 

今年の「618商戦」

・京東(JD.com)

618を牽引する京東は、イベント終了直後に累計売上高を発表しました。発表によると、6月18日午後23時59分時点での累計売上高は3,793億元(日本円で約7.6兆円)超、昨年よりも10.3%増加しました。しかし、新型コロナウィルスの影響や景気の低迷が続いており、京東が売上高を更新し続けるのは容易なことではありませんでした。

 

 

・アリババ(Alibaba)

アリババは、618商戦にまつわるデータやレポートの公開を行わなかったため、詳細な618の結果が分かりませんでした。

 

 

・拼多多(Pinduoduo)

拼多多は、家電カテゴリーの商品が好調に売り上げ、「拼多多の家電カテゴリー」史上最高売り上げ記録を更新しました。また、すべてのカテゴリーにおいても販売規模が前年比103%増加しています。日用品、コスメカテゴリーの売上高は前年比122%増加しました。

 

 

・抖音(Douyin)※中国版Tiktok

618の前夜にトップライバーである「羅永浩」の引退が発表され、イベント前に中国消費者達は見るべきキャスターを失いました。結果は、ライブ中継の総視聴時間は計4,4045万時間、商品リンク付きショート動画の再生数は1,151億回でした。この618のイベントに参加した店舗は前年比159%と増加していました。

 

 

・総合結果

全体的な販売データを見る限り、例年の様に記録を大きく更新するまでには至らなかったようです。しかし、依然としてどのプラットフォームも集客に手を尽くしていました。

 

5月中旬から下旬にかけて、イベント前の618プロモーションイベントが開催されていました。これまでは1日で終了するプロモーションが行われていましたが、現在は「月を跨ぐ」長時間のプロモーションに形が変化しています。また、6月18日が過ぎた後も、①尾声(エピローグ)②返场(アンコ—ル)③续售期(セールイベントの続き)と、宣伝が行われます。

 

 

なぜ今年の618は”イマイチ”だったのか

長期間にわたる宣伝などを行っていたにも関わらず、何故寂しい618となったのでしょうか。前述でも述べた様に、コロナウィルスや景気の低迷が影響を与えた事に加え、中国消費者の消費習慣に変化が起きている事も一つの要因であると考えられます。

 

現在中国の消費者達は、安くて品質の良い商品を探すために、複数のECを行き来し価格を比較・検討する事が習慣化しつつあります。加えて、618の様なセールイベントでは無い日も、店舗やKOLによるライブコマースや、毎月行われる小型なキャンペーンなど安く買い物ができる機会が増えてきています。”低価格で買い物をする”為の選択肢が複数存在する為、消費者にとって618は「買いだめの為の唯一のイベント」では無くなってきています。こういった変化も影響を与えていることが考えられます。

 

 

まとめ

このような状況に対して、日本のメーカーはどのように対応すれば良いでしょうか。1つはマーケティング戦略をきちんと練る事です。1つの大きなプロモーションにのみ注力するのではなく、戦略的に施策を考え実行する事が求められます。もう1つは中国現地にマーケティングスタッフを置く事です。現地にスタッフやパートナー企業が居る事で、トレンドや市場の変化が速い中国市場でも、動向を探りながら最適なプロモーションを行う事が出来ます。

 

 

 

ポリスターでは、中国進出に関するマーケティングアドバイスを行っております。中国への進出にあたり、リスク管理・市場調査・テストマーケティング・マーケティング戦略立案・ブランディングやプロモーションまで、企業様に合わせた進出プランをご提案します。また、現地にスタッフが多数在籍しておりますので、企業様のご要望に合わせ施策の実行やトラブル対応等、迅速に対応する事が可能です。

 

また、今年度から中国Tiktok「抖音(Douyin)」を活用したライブコマースプランや、テストマーケティングプランをご案内しております。新興プラットフォームを施策に掛け合わせ、トレンドに乗りながら中国市場での知名度を高めます。中国市場でのマーケティングについては、是非ポリスターへお気軽にご相談ください。

 

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