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2020.05.07

中国の越境EC 輸入小売市場は100億元超え

justynafaliszek ©︎Pixabay

中国の第三者IT専門研究・分析機構である易観国際(Analysis)の報告によると、中国の越境ECの輸入市場規模は2019年第3四半期で1兆34億元と発表されています。

これは噂で聞く以上にインパクトのある数字ではないでしょうか。驚くべき市場規模を誇る中国越境EC市場。今回はこの調査結果を詳しく見て行くことにましょう。

2017年第3四半期〜2019年第3四半期 越境ECによる輸入市場規模の推移

2019年度第3四半期 越境EC(輸入)の競合状況

2019年の第3四半期中の出来事といえば、 9月6日アリババが考拉海购(Kaola)を完全所有で買収しました。
シェア率を見ていくと、首位は34.1%でTmall国際、次いでKaolaが26.2%のシェアで2位となりました。 Tmall国際もKaolaもアリババグループですから、実質シェアの60%以上をアリババが独占しているという状況になります。

2019年度第3四半期 越境EC(輸入)の競合状況

続く3位以下の動向は?

3位につけている JD.comの海囤全球(JD Worldwide)にも動きがありました。 まず組織のアップグレードを実施。人事異動に加えて、JD.com内の事業部として”JD Global Purchase Business部門”を設置し、マーケティング、運用、サプライチェーンサポート、品質管理などの機能を引き受けています。また海外ブランドの導入を強化しました。7月には、韓国の人気コスメブランド”AHC”およびドイツの子ども向け健康飲料メーカーの”Rotbckchen”、さらに8月には米国の子供用ビタミンサプリメントなどを扱うL’il CrittersとスイスのHeroブランドのベビーライン”Hero baby”との間で戦略的協力協定を締結しました。海外ブランドとの連携により海外サプライチェーンの厚みと幅を広げることで、総合的なリスク対策力を高め、ユーザーへの魅力を高めています。これまで家電のイメージが強かった京東(JD)。今後の動向に注目です。

電子商取引法による、越境EC業界の更なる発展!

調査リポートの後半には、今後も越境ECの発展が促進されるとの見方も。
電子商取引法が実施され、税金の削減や単一および年次の取引制限の引き上げなどの政策がなされました。これは越境EC業界の発展に原動力を与えました。 同時に、新しい貿易手段としての越境EC業界は、さまざまな国や地域の政府、製造業者、消費者に柔軟かつ効率的に受け入れられやすいため、発展に勢いがあります。
小規模メーカーは、ショップインショップの形で大きなプラットフォームに参入し、成長し続ける可能性があります。また独立した形で運営しているメーカーにとっても、大規模プラットフォームのリソース部分での利点と基本的なサービス機能を活用して別の開発経路を開拓し、自社のビジネス競争力を高めることも可能です。
まだまだ発展が期待される中国の越境EC。今後はどういう方向に動いていくのでしょうか。

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